ふいちゃんの中国日記

つれづれ編

癌治療の現場(2)

2014年4月11日


Xさんの化学療法が始まって3日目、Yさんが入院してきた。

「いつから治療が始まるかと聞かれても、それは病院側が決める問題ではありません。小水が出ていなくてむくみが現れているのでしょう、体重が5kg増えているのですからそれを早く治さないと腎臓がやられてしまいます。腎臓がやられてしまってからでは抗がん剤の化学療法はできなくなります。」

「-----------------------。」
「数か月です。」
「カテーテルは嫌なんだよね。」
「利尿剤でむくみをとっても、紙おむつで処理するのでは一晩に20回~40回も看護士が処理しなければならないことになり、忙しい中で実際にはできません。」

「カテーテルは嫌なんだよね。」
「-----------------------。」
「数か月です。」
「選択権はYさんにあります。病院側は治療手段の提案と実施です。化学療法を選ぶかどうかはYさんにあります。」

「両脚が痛い。とくに右脚のほうが痛い。」
「-----------------------。」
「数か月です。」
「-----------------------。」
「化学療法を始めたら途中で止めるわけにはいきません。抗がん剤を4~5回、点滴で投入します。治療期間は約1ヶ月。化学療法は効果と副作用との天秤です。使用した抗がん剤がどの程度効果があるかはわかりません。効果が顕著でなければ別の種類の抗がん剤へ変更します。」

「-----------------------。」
「数か月です。」
「きょうのところは結論が出ませんので病院側は保留にします。」

どうやら、末期癌の患者さんのようである。看護士は直接本人に淡々と伝えている。職業とは言え、そうでなければやっていけないのであろう。

「-----------------------。」のところはまったく聞き取れなかったが、おそらく「もし、治療を始めなかったらあとどのくらい生きられるか。」を何度も聞いているのではないか。