ふいちゃんの中国日記

つれづれ編

点滴の計算方法

2014年3月31日


点滴は当然ながら医師が処方箋で指示し、その処方箋に基づいて看護士が行っている。何時に始まって何時に終えるかの時間も指定されている。しかし、実際には抗生物質の点滴時間はかなり正確だが栄養剤の点滴時間はものすごく大雑把である。

入院してすぐに点滴が始まった。左腕に点滴用の針を5㎝ほど刺し込んで簡単には抜けないように幅広のテープで固定される。抗生物質は1本1時間で1日3本、栄養剤は1本6時間で1日4本。抗生物質と栄養剤の容器は両側に吊るされて同時に点滴される。

24時間休みなしの点滴で、退院する前日の夜までずうっと針が腕に刺さったままだった。洗面所へ行ってひげを剃るときも、トイレへ行くときも、売店へ買物に行くときも、つまりどこへ行くときも点滴をしながらの移動で、まるで鎖につながれた囚われの身のような感じであった。

栄養剤は500㏄入りで、見た感じ一滴の落下量は0.05㏄位だから、6時間の滴下量を500で割ると2.16秒になる。大まかに2秒に一回滴下すればいいことになる。看護士達は薬の容量と滴下終了時間から毎回暗算で計算しているようだった。6時間の場合は分子に1080、5時間の場合は分子に900というような早見表があって頭の中に入っているのかもしれない。

所詮、これは目安である。通常、設定はベッドに横になった状態でするが、ときにはベッドに座ったり、横になったり、フロアを歩いたりするからその都度滴下量が変化するからである。だから担当の看護士は定期的に滴下具合を見回りにきて調整していく。

滴下時間を遅く設定した看護士は残り1時間で栄養剤がまだ半分弱残っていると終わりの時間を合わせるために1秒間に三滴くらいの猛スピードで帳尻を合わせていた。しかし、記録に残るのは初めと終わりの時刻だけなので誰からも咎められることはないのだ。

問題は夜中で、この時間帯は看護士は仮眠をとっているのであろうか、滴下が遅いまま調整されないで夜中0時に終わる予定が2時になったこともあるし、逆に早めの11時ころに終わったこともある。
薬液がなくなると血液が血管からチューブへ逆流してきて気持ちが悪いので夜中の12時前後はうっかり眠れなかった。薬液がなくなるとナースコールで看護士を呼出さなければならなかったからである。

しかし、看護士は慣れたもので「ああ、これ、点滴が流れ出せば血管へ戻りますから大丈夫です」と日常茶飯事のようにあっさりしていた。